求人広告といえば有名なのは、「タウンワーク」や「リクナビ」、「バイトル」など。
他にも多数の求人広告がありますが、それを企業に売っている営業職の人たちの仕事内容はどんなものなのか?
そんな疑問に、リクルート求人広告の営業を約4年経験した私が答えていきたいと思います。
求人広告とは?
「人を採用したい」という、企業などの法人や飲食店などの店舗と、
「転職したい」「就職したい」「アルバイトしたい」という仕事を探す個人の二者をマッチングさせるための広告が、求人広告です。
私は2014年4月からこの業界にいましたが、アベノミクス・東京オリンピック決定の影響で、人を採用したいという企業がちょうどこの頃から増えていきました。
2019年現在でも、未だに″売り手市場″という言葉を頻繁に聞きますよね。
人手不足と言われる今、人材業界は活況です。求人広告も例外ではありません。
儲かっています。
が、この勢いが2019年には落ちる可能性があります。
2020年東京オリンピック関連ビジネスの需要が冷えていくことで、人材ニーズも同様に落ちる可能性があるからです。
求人広告業界への就職を検討している方は、業界の動向をしっかり見定めましょう。
人材業界のニュースは、よくこのサイトを見ていました。▼
≪有名どころの求人広告≫
アルバイトサイトだと、タウンワークやバイトルなどがよく知られていますね。
企業名だと、リクルート・マイナビ・パーソルキャリア・ディップなど。
エン・ジャパンやキャリアデザインセンターなども有名ですね。
上記はインターネットの求人広告ですが、それ以外にもフリーペーパーや折り込みチラシなどもあります。
ちなみに、よくCMで見かけるIndeedは求人広告とは少し違います。
求人広告としての機能もありますが、主には求人広告やハローワーク、自社採用HPなど、世に出ている求人情報をまとめて閲覧できるサイトという位置付けです。
求人広告業はどんなビジネスモデル?
広告掲載費を企業から得るモデルです。
採用が決まったらという成功報酬型ではなく、一回掲載あたり○○万円といった形で、採用が決まっても決まらなくてもフィーが発生する仕組みです。
また、直販と代理店でも少し変わります。
直販(リクルートやマイナビなど)の場合、広告掲載費(売上)がそのまま粗利となります。
代理店の場合、広告掲載費の中から手数料(マージン)を受け取り、それが粗利になります。
僕がリクルートの求人広告営業をしていたときは、代理店へのマージンが売上の30%〜80%と、商品によってかなり幅がありました。
掲載費の高さに比例して、マージン率が高くなります。
ちなみに、リクナビNEXTなどの転職系求人広告は掲載費用が高いので、マージンも高かったです。
求人広告営業のミッション
″人を採用したい″と考えている企業や店舗の人事採用担当者に対して、最適な採用手法を提案するのが最大のミッションです。
売り手市場のいま、企業の人事や社長は採用に関わる様々な課題を抱えています。
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「すぐにでも即戦力になる経理職を1人採用したいんだ、そうしないと会社が回らなくなる・・」
「○○に求人を掲載してるんだけど、全然応募が困っている」
「採用した人がすぐ辞めてしまうんだ、何が問題なんだ・・」
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こういった採用難の企業が今は非常に多いです。
2018年4月の有効求人倍率は1.59%と、需要過多の状態。
※参照:【図解・経済】最近の完全失業率と有効求人倍率:時事ドットコム
人の取り合いになっているので、採用が難しくなっているのです。
この採用難という課題を解決するのが求人広告営業の仕事の根幹です。
求人広告営業の具体的な仕事内容
4年近く求人広告の営業をやっていた経験をもとに、具体的な仕事内容についてお話します。
テレアポで見込み顧客を開拓
会社によってまちまちですが、入社後は2,3週間の研修を終えると、すぐに営業活動に入っていきます。
営業開始後は、とにかくテレアポをひたすらやっていきます。
企業の採用課題を解決するためには、そもそもそういった企業との繋がりを持たないと始まりません。
社長や採用担当者に電話をし、求人広告で解決できることを提案するために、訪問の約束を取り付けます。
アポが取れて、ようやく提案しに行けるので、テレアポは非常に重要な仕事です。
事業や採用状況のヒアリング→提案
アポイントを取り付けたら、実際に訪問をします。
そこで、いきなり商品を売り込むということはしません。
まずは現状の事業や採用状況をヒアリングし、その状況に合わせて手法を提案していきます。
昨今、求人広告含め人材業界は競合の企業が非常に多いため、商品をゴリ押しするだけでは到底売れない時代になっています。
提案先企業の課題をしっかり見極め、それを解決できる方法を提案していくことが、競合に勝つためには必須です。
「うちの会社のことをよく分かってくれてるな」
「この人は他の営業とは違うな」
このように、競合他社だけでなく競合営業との差別化ができると、売れるようになります。
求人広告の記事(原稿)を制作
求人広告を提案して、見事受注になったら求人の記事(原稿)を作ります。
作るといっても、そこはしっかりプロのライターがいます。
企業からヒアリングした内容をもとに、ライターに記事の作成を依頼します。
依頼したときに伝える内容によって記事の中身も変わるので、伝え方が重要になります。
記事が完成したら、先方の担当者にたたき台としてメールで送ります。
そこから修正の指示があれば対応し、掲載まで持っていきます。
掲載フォロー
記事が完成したら、いよいよ掲載開始です。
掲載開始したらそこで仕事は終了ではなく、「応募はきているか」、「面接の進み具合はどうか」、「内定は出せそうか」といったことを聞いて、状況に合わせて解決策を提示していきます。
よく、掲載したら連絡をしなくなる営業がいますが、それは最悪です。
売って終わりの営業は顧客から信頼されません。
しっかりフォローをして、採用成功してもらうことで信頼を得て、それがリピートに繋がってきます。
テレアポ⇒訪問、ヒアリング⇒提案⇒原稿制作⇒掲載フォロー
これが、求人広告の一連の仕事内容です。
求人広告営業の仕事の魅力・やりがい
約4年、求人広告の営業をやってきて思う仕事の魅力・やりがいは以下です。
- 経営者の話が聞ける・経営者相手に提案ができる
- 自分の提案によって企業が動く・変わる
- 様々な業種・職種の人たちのとの関わりが持てる
色んな魅力がありますが、私は上記の3つが大きかったです。
仕事柄、企業の社長や飲食店の店長、人事担当者など、多くの人との関わりがあります。
受注が決まって原稿を作る際には、実際に働く人にインタビューもするので、僕自身、今まで何業種・何職種の人から生の声を聞いたか分からないくらい、非常に多くの人から話を聞いたり提案をしてきました。
また、求人広告掲載のお手伝いをして、何十人、何百人と応募がきて、
「ピッタリの人が採用できました!」
とお客さんから喜んでいただいて、企業が変わっていくところも見ることができたので、
それは大きなやりがいに繋がっていたように思います。
おわりに
求人広告の営業は、「キツい」「残業が多い」といったマイナスのイメージがあり、
実際に大変な面があるのは否めません。ただ、その反面得られるものも多いです。
営業として力をつけたいという方にはピッタリの仕事だと私は思っています。
また、求人広告の営業職の求人は、リクナビNEXTに多く掲載されているので、一度のぞいてみると良いと思います。
▼下記のような検索で調べると、引っ掛かりが良いです。
参考になれば幸いです。
それではまた。